アンビリバボーで

なんか気功うんぬんとか。気功の正体を科学的に解明するとか何とかで実験してた。


赤外線か?ということで断熱板越しに気を送り
静電気か?ということで絶縁手袋越しに気を送り
超音波か?ということで防音板越しに気を送り


どれも違う!!って結論に至ってたんですけど。



実はこれって実験として致命的な欠陥があるんですよね。


ある事象Xに対して、A,B,C・・・と複数の要素が原因として考えられる場合、その全ての組み合わせと、その全てを省いた状態で実験をしないと、本当に因果関係は分からないんですよ。


例えば。「光合成に必要な要素は何か?」という問題に対し、光、水、二酸化炭素の3つが原因として考えられる。


つまりこの場合は、この三要素を全て与えた場合、光だけ与えなかった場合、水だけ与えなかった場合、二酸化炭素だけ与えなかった場合、光だけ与えた場合、水だけ与えた場合、二酸化炭素だけ与えた場合、そして三つ全てを与えなかった場合の全てを実験しないと、何が光合成に必要なのか、という命題に対し明確な答えが出ない。



んで、今回のこの気功の実験に当てはめると。


「断熱板と防音板越しに絶縁手袋をして気功を送る実験をしていない」っていうのは致命的なんですよ。


もしこの実験をやって、気が送れるのならば別のファクターがあると認識できますが、もしこれで気を送れないとなると、本当はこの3要素のうちのどれかが原因とか、あるいは何かが相互作用して気になるとかいう可能性を否定できないわけです。



まあ、1時間の枠内でここまでやれっていうのは番組的に無理かもしれませんが、実験としては些かお粗末であると言わざるを得ません。




科学的立証をしようというのに実験の根本もわかってないな、と思いました。